
ギリシア神話
ネメアの獅子の皮は、ヘラクレスを象徴する獅子皮の戦利品である。一般的には、彼がネメアで巨獅子を倒した後に剥いだ皮とされ、のちに身にまとって戦功を示し、防具としても用いたとされる。
この獅子の皮の由来は、通常、ヘラクレスの第一の苦役にさかのぼる。エウリュステウスは彼にネメアへ行って巨獅子を退治するよう命じ、その後、この怪物の皮はヘラクレスと結びつき、彼の戦利品となった。彼が初めてそれを身にまとった具体的な経緯を明確に伝える物語はないが、後代の伝承では、すでにヘラクレスのものとして定着している。
ネメアの獅子の皮そのものに、独立した魔法を発揮したという明確な記録はない。しかし、強い防護と威圧の効果を持つものとして扱われる。それはヘラクレスが傷つけがたい巨獅子を討ち取ったことを象徴し、敵の気勢を抑え、英雄としての身分を示す戦闘装束とも見なされる。
ネメアの獅子の皮は、ヘラクレスの最も有名な戦利品の一つであり、彼を見分けるうえで最も分かりやすい装備でもある。通常は棍棒や弓矢とともに描かれ、この英雄の定型的な姿を形づくる。
古典伝承では、ヘラクレスはこの獅子の皮をまとって各地を行動することが多い。それは戦闘の装束であると同時に、彼がネメアの巨獅子に勝利した証でもある。関連する物語に獅子の皮が現れるとき、それはたいていヘラクレスの戦功、苦役、英雄としての身分を直接示している。