
ギリシア神話
隠れ兜は、ギリシア神話で身につけた者の姿を隠す神物で、ハーデースに属するものとされることが多い。ハーデースの兜、冥王の兜、闇の兜とも呼ばれる。神の権能や英雄の秘かな行動と結びつく。
起源を明確に語る物語はない。古典的な伝承ではハーデースに属するものとされ、神々が英雄に授け、あるいは貸し与える神物の一つとして扱われることが多い。冥王の権能の一部と見なされることもあり、英雄が危地へ潜り込み、怪物の目を避けるための助けとして語られる。
隠れ兜の主な力は、身につけた者の姿を隠し、敵に見つかりにくくすることにある。直接の攻撃力はなく、潜入、接近、逃走、視線の回避に向く。象徴的には、闇、隠蔽、冥界の見えざる権力を表す。
隠れ兜は、兜として描かれることも、帽子として描かれることもある。最大の特徴は、身につけた者の姿を覆い隠し、敵の目から見えなくすることにある。ハーデースと結びつくため、冥界、闇、不可視の象徴を帯びる。
広く知られる古典伝承では、隠れ兜はハーデースの兜と呼ばれる。ハーデースは冥界の主であり、隠蔽、暗黒、不可視の力と結びつく。ペルセウスがメドゥーサを討つ伝承でも、彼は飛鞋、神の袋、曲刀に加えて、姿を隠す兜を借りたとされることがある。
《ティタノマキア》は、ゼウスがクロノスを倒した神々の戦争の背景でハーデースが登場することを示すが、隠れ兜の作製、入手、使用までは明記しない。
《ペルセウスとメドゥーサ》《ペルセウスの帰還》《ペルセウスとアンドロメダ》には、ペルセウスが神の袋、飛鞋、曲刀を使う場面が残るが、提示された材料に隠れ兜の記述は直接ない。そのため、ここではペルセウスとの結びつきは、より広い伝承でよく見られる組み合わせとして扱う。