
ギリシア神話
ナクソスは、ギリシア神話でエーゲ海にある島であり、テセウスがクレタ島を離れてアテナイへ戻る航海の途中、アリアドネの運命が大きく変わる場所である。その重要性は、アリアドネがこの島に残されたこと、また後にディオニュソスと結びつく伝承に由来する。
ナクソスは、テセウスがクレタ島からアテナイへ向かう海路の途中に置かれる。物語では船を泊めて上陸できる島として描かれ、海岸には岩場や砂浜があり、島内には斜面や野草も見られる。
ナクソスはテセウス伝承の中で、迷宮や王宮、戦場ではなく、クレタ島での出来事の後に立ち寄る海上の寄港地である。テセウスはミノタウロスを倒し、アリアドネとアテナイの少年少女たちを連れて出航した後、この島に停泊する。アリアドネはその後、船に乗ってアテナイへ向かうことはなかった。
この場所をめぐる伝承は一つに定まっていない。一般には、テセウスがアリアドネをナクソスに残したとされるが、神々の介入を強調する語りもある。また、後にディオニュソスが彼女を妻に迎えたとする伝承も伝えられる。ナクソスはそのため、アリアドネがクレタ島の王女からディオニュソス神話の世界へ移っていく転換点として位置づけられる。
関連する物語では、ナクソスはクレタ島とアテナイを結ぶ海上の航路上に置かれている。テセウス一行はクレタ島を離れた後、途中でこの島に到着する。船が再び出航したとき、アリアドネはすでに岸に残され、テセウスは救い出したアテナイの少年少女たちを連れてアテナイへ戻った。
島の環境描写は比較的簡潔で、主に海岸、岩場、砂浜、斜面、海風といった要素が現れる。これらの描写は、アリアドネが岸辺に残され、船が去っていく場面を支えるものであり、島の境界や現実の地理を体系的に説明するものではない。
「テセウスとミノタウロス」ではこの場所が言及され、テセウスはクレタ島を離れた後、ナクソス付近で船を停める。アリアドネはその後、彼とともにアテナイへ戻ることはなかった。
「アリアドネとテセウス」ではこの場所が言及され、アリアドネはナクソスの岸辺に残される。その後、ディオニュソスが彼女を妻に迎えたとする伝承が続く。
「テセウスの即位」ではこの場所が言及され、テセウスは帰路の途中でナクソスに立ち寄り、アリアドネはここで彼の航海から離れる。この出来事は、後に帆を替え忘れ、アイゲウスが息子の死を誤って信じる場面にもつながっている。