
ギリシア神話
エチオピアはギリシア神話で遠方に置かれる地域であり、ペルセウスとアンドロメダーの物語ではケーペウスが治める海辺の王国として、トロイア戦争の伝承ではメムノーンが軍を率いて来る故郷として描かれる。その重要性は、英雄の遠征、海の怪物による災厄、そしてトロイアへの援軍の物語に表れている。
エチオピアはギリシア本土から遠く離れた地域として語られる。ペルセウスは帰途にこの地の海岸へ飛来し、海辺の岩に縛られたアンドロメダーを見つける。メムノーンの物語では、エチオピアは東方の遠い国と結びつき、彼はそこからエチオピアの戦士たちを率いてトロイアへ向かう。
エチオピアはこれらの物語で単一の都市ではなく、遠方の地域として扱われる。一方では、ケーペウス、カッシオペイア、アンドロメダーに属する王国の背景であり、海の怪物が海岸を脅かし、アンドロメダーが生け贄にされ、ペルセウスが彼女を救って結婚する出来事は、この地域で起こる。もう一方では、エチオピアはメムノーンの出発地でもあり、トロイア戦争の後期に遠方からの援軍が登場する舞台となる。
ペルセウスに関わる物語では、エチオピアには明確な海岸の場面が与えられている。海辺の岩、波、岸辺に集まる人々、王宮が、アンドロメダーの出来事の空間的背景を形づくる。トロイア戦争の物語では、エチオピアは遠方の地域として現れ、メムノーンはそこから軍勢を率いてトロイア平原へ来る。「アキレウスの怒り」では、神々がエチオピア人の宴席に滞在し、その後オリュンポスへ戻ったことも語られる。
「ペルセウスとアンドロメダー」ではこの地が語られ、ペルセウスはエチオピアの海岸を飛び過ぎる途中、海の怪物を待つため岩に縛られていたアンドロメダーを救う。
「ペルセウスの帰還」ではこの地が語られ、エチオピアの海岸は、ペルセウスがメドゥーサの首を携えて帰る途中の重要な滞在地であり、彼がアンドロメダーと婚約する場所でもある。
「アキレウスの怒り」ではこの地が語られ、テティスは神々がエチオピア人の宴席から戻るのを待ってから、オリュンポスへ行き、ゼウスにアキレウスへの助力を求める。
「トロイアのメムノーン」ではこの地が語られ、メムノーンは遠いエチオピアから軍を率いてトロイアへ来て、ヘクトールの死後、トロイア側の重要な援軍となる。
「アキレウスの死」ではこの地が語られ、メムノーンの死後、エチオピア人の部隊は崩れ、トロイア人は城門へ退く。